「卒業生が亡くなられた」

先だって、ずいぶん前に就職して行かれたK・Kさんが亡くなられたと、お母さまからご連絡をいただきました。
ジョブサポートに来られていた時は、まだ20代だったはずですから、40代での早世です。
思いも寄らない訃報でした。

片目が見えない障がいで、身体障害者手帳は取れない方でした。
片手や片足の障害なら障害者手帳を取れるのに、片目の障害では障害者手帳は取れないし、障がい者雇用の対象にもならないなんて、なんでだろうと思いますが、今でも変わっていないようです。
 
PC教室でPCスキルを学び、データ入力や集計などの所内作業や石村萬盛堂勅使道店の清掃やバックヤード作業など様々な実務で、働くための腕を磨いていかれました。
まだ、「障害者自立支援法」施行前で、ジョブサポートも福祉作業所時代でしたので、アンケートデータ入力や集計、テープおこし、旅行代理店、チラシのポスティング、封入・封緘・梱包・発送作業・・・など、できそうな仕事に片っ端からチャレンジしていた頃でしたから、Kさんにも、いろんな作業を担当していただきました。ポスティングに2人で行ったことなど、思い出されます。
そんな折、石村萬盛堂の石村専務から「新宮工場の事務ができる人がいないかしら」と声をかけていただいたので、「障害者雇用の対象にならない方です」と、お伝えした上で推薦し、雇用していただきました。

新宮工場には、2,3カ月ごとに納品に行っていましたので、その時に出会ったスタッフからお元気な様子を聞いていましたが、だんだんとKさんを知らないスタッフが行くようになり、様子を聞くこともなくなっていました。
就職して20年、精いっぱい頑張ってこられたのだと思います。

心よりご冥福をお祈りいたします。