「ひどい事件が…」

ひどい事件が起きました。
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
ご家族を殺されたというショックに耐えておられるご家族の皆様、ケガを負った方々、「津久井やまゆり園」に関わるすべての皆様のショックと心の傷を思うと、言葉もありません。

殺された方19名も含め被害者が多かったことも、重い障がいのある方がターゲットだったことも、容疑者がその施設の支援者だったことも、「障害者は生きていても意味がない」という容疑者の主張も、被害者のお名前が出なかったことも、すべてが異様でした。

直後の「本当のことなのか?」という受け入れがたい怒りとショックの後、
亡くなられた方のお名前が出せず「障害者19人」とひとくくりにしか語られないことへの違和感や、「障害者は生きている意味があるのか」という主張に対して、利用者さんはどう受け止めているのだろうか? スタッフはどうだろうか?私達の社会は「それは間違っている!」と明確に言えるのだろうか?・・・と、胸が痛くなるような不安を覚えました。
「生きる」という、あまりにも自明としてきたことが、グラグラと揺すぶられ、障がいのある方への支援を仕事としている私たちの使命は?私たちに何ができるだろうか?・・・等々、思いを巡らせました。

まずは、利用者さんの不安を受け止めることが最優先だと、スタッフに伝えましたが、相談もなく、定期面談で話題にされることもほとんどありませんでした。
私たちに受け止めきれる器があると思われなかったのかもしれません。